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1) 有馬和彦ほか: 実験医学. 31(17): 2772-8.
2) Liu YJ, et al.: Annu Rev Immunol. 2007; 25: 193-219.
T
TARC
(thymus and activation-regulated chemokine) (別称:CCL17)Th2細胞遊走性ケモカインの1種で、受容体CCR4が発現するTh2細胞や制御性T細胞を遊走させる1-2)。樹状細胞、内皮細胞、角化細胞、線維芽細胞などにより産生され、胸腺には恒常的に発現している1)。その産生はIL-4/13及びNFκB活性化刺激により誘導される。その発現はアトピー性皮膚炎の重症度と相関することから3)、その病勢や診断の血清マーカーとなっている。
参照:
1) Saeki H, et al.: J Dermatol Sci. 2006; 43(2): 75-84.
2) 中村晃一郎: MB Derma. 2014; 224: 65-69.
3) Shimada Y, et al.: J Dermatol Sci. 2004; 34(3): 201-8.
TLRリガンド刺激 (Toll様受容体 リガンド刺激)TLRは自然免疫において病原体の分子種の識別を担っており、12種類ほどが同定されている1)。上皮細胞においてTLRが、細菌、ウイルスあるいはその成分を認識すると、IFN-αやIL-6が産生され、初期免疫反応が引き起こされることがin vitro / in vivo studyで示されている1)。通常、アトピー性皮膚炎ではIgE値が上昇するが、IgEはマウスにおいて肥満細胞のTLR2リガンド刺激を抑制するとの報告があり2)、アトピー性皮膚炎患者では、微生物成分の認識力低下が易感染性の一因となっている可能性がある3)。
参照:
1) Kumar H, et al.: Biochem Biophys Res Commun. 2009, 388(4): 621-5.
2) Mizukawa Y, et al: Exp Dermatol. 2007, 17: 170-6.
3) 戸倉新樹 編: ファーストステップ 皮膚免疫学, 2010, p83-91.
ランゲルハンス細胞表皮に存在する樹状細胞の1つ。抗原提示能を有し、接触アレルギーにおいて重要な役割を果たす。角層の直下の顆粒層には、細胞と細胞を強固につなぎ合わせたタイトジャンクションがあり、バリアとして機能している。表皮ランゲルハンス細胞は、このタイトジャンクションの内側の表皮に存在するが、角質層バリアに障害が起こり何らかの危険信号が発せられると活性化し、タイトジャンクションの内側から外側へと樹状突起を伸長させて、抗原を取り込む1-2)。そしてナイーブT細胞に抗原提示し、免疫応答を誘導することがin vivo studyで示されている3)。
参照:
1) Kubo A. et al.: J Exp Med. 2009; 206(13): 2937-46.
2) Yoshida K. et al.: J Allergy Clin Immunol. 2014, 134(4): 856-64.
3) 戸倉新樹 編: ファーストステップ 皮膚免疫学, 2010, p11-24.