デュピクセントの特性
【ステロイド外用薬との併用療法:CHRONOS試験】
副作用、有害事象
副作用(治験薬との因果関係が否定できない有害事象)はプラセボ群で29.2%(92/315例)、300mg/2週群及び300mg/週群※を含むデュピクセント群で34.6%(147/425例)に発現しました。主な副作用はプラセボ群でアトピー性皮膚炎、注射部位反応、鼻咽頭炎等、デュピクセント群で注射部位反応、頭痛、アレルギー性結膜炎等でした。
重篤な有害事象はプラセボ群で16例(蕁麻疹1例、アトピー性皮膚炎1例等)、デュピクセント群で14例(アトピー性皮膚炎2例、皮膚有棘細胞癌2例等)に発現しました。投与中止に至った有害事象はプラセボ群で25例(アトピー性皮膚炎15例、蕁麻疹1例等)、デュピクセント群で11例(注射部位反応2例、アトピー性皮膚炎1例等)でした。本試験において、死亡例は1例でした(交通事故) 。
※国内未承認
重度の感染症等の有害事象(52週間)
300mg/2週群及び300mg/週群※を含むデュピクセント群425例、及びプラセボ群315例において、重度の感染症がデュピクセント群で1例(0.2%)、プラセボ群で5例(1.6%)、非経口抗菌薬による治療を要する感染症が5例(1.2%)及び3例(1.0%)、2週間を超える経口抗菌薬・抗ウイルス薬・抗真菌薬による治療を要する感染症が3例(0.7%)及び6例(1.9%)、日和見感染症が3例(0.7%)及び11例(3.5%)、臨床的な内部寄生虫感染が1例(0.2%)及び0例に発現しました。
※国内未承認
有害事象の種類 |
プラセボ |
デュピクセント |
重度の感染症 |
5(1.6%) |
1(0.2%) |
非経口抗菌薬による治療を要する感染症 |
3(1.0%) |
5(1.2%) |
2週間を超える経口抗菌薬・抗ウイルス薬・ |
6(1.9%) |
3(0.7%) |
日和見感染症 |
11(3.5%) |
3(0.7%) |
臨床的な内部寄生虫感染 |
0 |
1(0.2%) |
結膜炎の有害事象(52週間)
300mg/2週群及び300mg/週群※を含むデュピクセント群425例、及びプラセボ群315例において、結膜炎の有害事象がデュピクセント群で76例 (17.9%)、プラセボ群で25例(7.9%)に発現しました。重度の結膜炎及び結膜炎による投与中止例は両群ともにありませんでした。
※国内未承認
有害事象の種類 |
プラセボ |
デュピクセント |
結膜炎 |
25(7.9%) |
76(17.9%) |
【用法及び用量】 通常、成人にはデュピルマブ(遺伝子組換え)として初回に600mgを皮下投与し、その後は1回300mgを2週間隔で皮下投与する。 |
副作用(国際共同試験3試験集計)
アトピー性皮膚炎患者を対象とした国際共同試験3試験で本剤300mgを2週に1回投与された403例(日本人62例を含む)において、副作用は123例(30. 5%)に発現し、主な副作用※は、注射部位反応29例(7. 2%)、頭痛12例(3. 0%)、アレルギー性結膜炎7例(1. 7%)でした(承認時)。
※主な副作用:プラセボ群の発現率よりも1%以上高い頻度で認められた副作用のうち、発現頻度が高かった上位3つを主な副作用として記した。
安全性評価対象例 | 403 |
副作用発現例 | 123 |
副作用発現率(%) | 30.5 |
副作用の種類 | 発現例数(%) |
---|---|
一般・全身障害及び投与部位の状態 | 46 (11.4) |
注射部位反応 | 29 (7.2) |
注射部位紅斑 | 6 (1.5) |
疲労 | 3 (0.7) |
発熱 | 5 (1.2) |
無力症 | 1 (0.2) |
倦怠感 | 1 (0.2) |
注射部位炎症 | 1 (0.2) |
注射部位発疹 | 1 (0.2) |
胸部不快感 | 1 (0.2) |
顔面浮腫 | 1 (0.2) |
熱感 | 1 (0.2) |
感染症及び寄生虫症 | 39 (9.7) |
鼻咽頭炎 | 7 (1.7) |
上気道感染 | 6 (1.5) |
結膜炎 | 3 (0.7) |
口腔ヘルペス | 5 (1.2) |
インフルエンザ | 2 (0.5) |
単純ヘルペス | 2 (0.5) |
細菌性結膜炎 | 1 (0.2) |
ヘルペス性状湿疹 | 1 (0.2) |
ウイルス性上気道感染 | 2 (0.5) |
気管支炎 | 2 (0.5) |
膀胱炎 | 1 (0.2) |
せつ | 1 (0.2) |
胃腸炎 | 1 (0.2) |
伝染性軟属腫 | 2 (0.5) |
咽頭炎 | 2 (0.5) |
副鼻腔炎 | 2 (0.5) |
慢性副鼻腔炎 | 1 (0.2) |
四肢膿瘍 | 1 (0.2) |
細菌感染 | 1 (0.2) |
細菌性気管支炎 | 1 (0.2) |
麦粒腫 | 1 (0.2) |
感染性皮膚嚢腫 | 1 (0.2) |
副作用の種類 |
発現例数(%) |
---|---|
唾液腺炎 |
1 (0.2) |
ブドウ球菌性膿痂疹 |
1 (0.2) |
癜風 |
1 (0.2) |
皮膚及び皮下組織障害 |
26 (6.5) |
アトピー性皮膚炎 |
19 (4.7) |
蕁麻疹 |
2 (0.5) |
脱毛症 |
1 (0.2) |
全身性皮疹 |
1 (0.2) |
皮膚剥脱 |
1 (0.2) |
円形脱毛症 |
1 (0.2) |
環状紅斑 |
1 (0.2) |
寝汗 |
1 (0.2) |
全身性そう痒症 |
1 (0.2) |
眼障害 |
16 (4.0) |
アレルギー性結膜炎 |
7 (1.7) |
眼瞼炎 |
4 (1.0) |
眼乾燥 |
2 (0.5) |
眼の炎症 |
2 (0.5) |
眼刺激 |
1 (0.2) |
眼充血 |
2 (0.5) |
角膜上皮欠損 |
1 (0.2) |
眼瞼肥厚 |
1 (0.2) |
神経系障害 |
16 (4.0) |
頭痛 |
12 (3.0) |
浮動性めまい |
1 (0.2) |
感覚鈍麻 |
1 (0.2) |
錯感覚 |
1 (0.2) |
知覚過敏 |
1 (0.2) |
末梢性感覚 |
1 (0.2) |
胃腸障害 |
3 (0.7) |
悪心 |
1 (0.2) |
下痢 |
1 (0.2) |
口唇乾燥 |
1 (0.2) |
呼吸器、胸郭及び |
6 (1.5) |
咳嗽 |
4 (1.0) |
副作用の種類 | 発現例数(%) |
---|---|
口腔咽頭痛 | 1 (0.2) |
咽喉刺激感 | 1 (0.2) |
臨床検査 | 4 (1.0) |
好酸球数増加 | 2 (0.5) |
肝機能検査異常 | 1 (0.2) |
血中トリグリセリド 増加 | 1 (0.2) |
筋骨格系及び 結合組織障害 | 9 (2.2) |
関節痛 | 3 (0.7) |
筋痙縮 | 1 (0.2) |
背部痛 | 1 (0.2) |
筋肉痛 | 1 (0.2) |
四肢痛 | 1 (0.2) |
シェーグレン症候群 | 1 (0.2) |
鼠径部痛 | 1 (0.2) |
関節硬直 | 1 (0.2) |
横紋筋融解症 | 1 (0.2) |
血液及びリンパ系障害 | 5 (1.2) |
好酸球増加症 | 3 (0.7) |
リンパ節症 | 1 (0.2) |
リンパ球減少症 | 1 (0.2) |
免疫系障害 | 3 (0.7) |
季節性アレルギー | 3 (0.7) |
精神障害 | 1 (0.2) |
不安 | 1 (0.2) |
血管障害 | 2 (0.5) |
高血圧 | 1 (0.2) |
起立性低血圧 | 1 (0.2) |
心臓障害 | 1 (0.2) |
急性心筋梗塞 | 1 (0.2) |
狭心症 | 1 (0.2) |
腎及び尿路障害 | 1 (0.2) |
急性腎不全 | 1 (0.2) |
生殖系及び乳房障害 | 1 (0.2) |
腟嚢胞 | 1 (0.2) |
MedDRA Version 18.0
MAT-JP-2301027-1.0-02/2023